KEYSTONE (西 恵介)

DESCRIPTION

東京小平市に工房を構えるルシアー西 恵介のブランド Keystone Stringed Instruments
本器はOMサイズと同サイズであるModel MC。アンティーク家具から切り出されたキューバンマホガニーを使用した大変貴重な1本。2018年製のUSED品。

アディロンダック スプルースTOP、キューバンマホガニーS&B、スキャロップドXブレイス、ホンデュラスマホガニー1pネック、エボニー指板、ハカランダブリッジ、メイプルバインディング、ウェバリーペグ、オールラッカーフィニッシュ、サンバーストカラー。


OMサイズのモデルMC、キーストーンの最初期から製作されているモデルで、独特なボディラインやバーストの色合いなどから実際のサイズ以上の大きさにも見えますが、一般的なOMと同サイズであります。ジャーマンスプルースを使用することの多いキーストーンですが、本器はヴィンテージサウンドも意識して製作されており、トップ材やブレイシング材にはアディンダックスプルースを使用。ニカワ接着。


ボディ材はヴィンテージのキューバンマホガニー、しかもバック材は贅沢に1ピース材を使用。キューバンマホガニーは1800年代には枯渇したと言われ、その後植林されたキューバンマホガニーが現在の市場で使用されている物ですが、このマホガニーは1700年代のアンティーク家具からのレクイエム材で、大変貴重なヴィンテージキューバンマホガニーです。サウンドはどのマホガニーよりも分厚く、ローミッドの厚みを感じさせる音響特性であり、マホガニーの良さはそのままに重厚さがプラスされたようなサウンドです。まさにキーストーン西さんが狙ったヴィンテージテイストのサウンドです。


ネック材はフレイムの木目が美しいホンジュラスマホガニー1ピース。着色しているため遠目では分かりづらいですが、間近で見るともの凄いフレイムです。ネックシェイプはCシェイプ、ネックは傷も無くとても美しい状態です。ヒールキャップはメイプル。

ヘッドプレートはハカランダ、間近で見ると木目も確認できます。バインディングやウッドパーフリングが美しいシルエットを浮き立たせます。こういった点もルシアーギターならでは。


ヘッド裏もハカランダ材を張り合わせ、ヘッドの表裏ハカランダでネック材を挟んだ形になります。ペグはウェバリーニッケル、パーロイドボタン。


ブリッジはハカランダ、ブリッジデザインもルシアーさんの個性が表れますが、美しいラインを崩さずにここまで美しく仕上げる研磨作業や接着剤にニカワを使用するなどなど、もの凄い拘りが見られます。サドルは6mm厚、上質な牛骨を使用し、オクターヴ補正や弦の乗る支点など、サドルにも西 恵介氏の巧みな技が見られます。弦高は6弦12F上 約2,5mm / 1弦1,8mmのセッティング。


サウンドホールロゼッタやボディバインディングはメイプルを使用。トラスロッド調整はサウンドホール部から。指板材は黒々とした最高級のエボニー材、指板バインディングもエボニーで、継ぎ目が見えないほど精巧に作られております。ステンレスフレットが標準のキーストーンですが、本器にはニッケルシルバーフレットが使用されており、減りもなく、フレットには使用感が見られません。

ボディトップには傷や打痕、ウェザーチェックなど数カ所見られますが、ダメージの大きい箇所はありません。修理改造履歴もなく、とても状態の良い個体で、ケース以外はフルオリジナルのUSED品。
詳細は東京恵比寿店へお気軽にお問い合わせください。